2017年9月6日水曜日

カップ焼きそばで1日働く夫


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”男をつかむなら胃袋を掴め”と言いますが、私は料理が苦手です。

今でこそなんとか食事の体をなしてきましたが、付き合い始めの頃、初めて彼に何か作ってと言われて出したのは、確か電子レンジでチンしたら出来上がりのおでんかなにかだったような気がします。

初めての手作り料理として(手作りじゃありませんが)チンするおでんが出てきたら、男性はどう思うのでしょうね?

その時から今まで、彼に料理を褒められたこととか、うまいと言ってもらったことは、ほとんど記憶がありません。
それは彼が人を褒めるのが下手で、いつも何か文句を言っているのと同時に、私の料理が下手だからなのは自覚するところです。
でもきっと料理がうまくなったところで、やっぱり「おいしい!」なんて言ってくれるところは、想像もつきません。

だから余計に、今更努力したいとも思えません。

また夫は、職場に弁当を持って行っていません。
結婚当初から夫からは、「弁当は作らなくて良い」と向こうから先に宣言されました。

私としては料理が苦手で嫌いなので、朝早起きして用意する必要も無いなら願ってもないことだとホッとしました。

でもやっぱりたまに、私の料理から解放されるお昼ご飯を、何より楽しみにしているのかなと悲しくもなります。

私たちは同じ職場で出会ったので、私も会社の中の事情はよく分かります。
食堂のような施設は会社内に無いので、毎回外に食べに行きますが、周りにはたいしたお店はありませんでした。
私はいくつかお店を試してみた結果、結局コンビニが一番良いという結論に至って、いつもコンビニでサンドイッチや菓子パンを買って食べていたほどでした。

それでもやはり、私の作る料理よりかはずっと良いのでしょう。

夫はカップ焼きそばが大好きで、独身時代からよく会社でカップ焼きそばを食べていました。
たぶん今もそうなのでしょう。

カップ焼きそばひとつでこれだけ稼いできてくれるなら、いいかな…なんて。

夫から辛いことを言われて心が折れそうな時は、そんな残酷なふうに考えて、ちょっと立ち直る自分がいます。



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